ギャザリングと寄せ植えの違い

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ギャザリングとは根付きの植物を花束のように組み合わせて植えこむ新しい寄せ植えの植えこみ技法です。植物が成長して大きくなるのを待つのではなく植えこんだ時から豪華で華やか、そして繊細さを表現します。根付きの植物を使うので”プランツアレンジメント”と呼ばれています。上の画像は植え込んでその日のうちに撮影したギャザリングの作品です。マウント技法で植え込んでいて、360度どこから見てもまあるくこんもり仕上がっています。植物が自然とまじわったような美しさを表現できます。まるでフラワーアレンジメントのようです。これが根っこのついた植物であり、数ヶ月綺麗な状態で生きていくのです。植え込んだ時から美しく、そして育てる楽しみも味わえる。ギャザリングはこれまでの園芸の常識を打ち破る新しい寄せ植えの植え込み技術なのです。

ギャザリングの技術考案者 青木英郎氏

ギャザリングの植え込み技術は私の師である、愛知県春日井市の青木英郎(あおき・ひでお)氏が考案しました。これまで園芸でタブーとされていた「根鉢を崩すこと」を行い、植物と植物を花束のように束ねて植え付けていきます。この小さな花束が寄せ集まってできたのがギャザリングの作品です。

ギャザリングと寄せ植えの違い

ギャザリングと寄せ植えの違いはたくさんありますがおおまかに説明すると下の図のような点です。

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【これまでの寄せ植え】

  1. 鉢に対して植え込める苗の数が決まっている
  2. デザインの表現に限りがある
  3. 植えこんですぐは綺麗ではない
  4. 綺麗に育つまで数ヶ月待たなければいけない 
  • 鉢に対して植え込める苗の数が決まっている

販売されている花苗はポットの分だけ土が入っています。その土に根が張っているわけですがこの根をあまり崩さずに植えなければいけなかったため鉢に対して入る苗の数が決まってしまいます。バレーボールの直径くらいの鉢だと、せいぜい植えても3鉢ほどでした。植物が成長するために間隔をあけなければいけなかったためです。

  • デザインの表現に限りがある

植え込める苗の数が決まってしまうと、鉢が小さい場合数ポットの苗でデザイン表現をしなければいけません。3ポットでできる表現。人と似たり寄ったりの寄せ植えになりがちでした。

  • 植え込んですぐは綺麗ではない

植物が成長するためにあけた苗と苗との間隔。植えた後は「ただ植えました」という寂しい雰囲気になりがち。

  • 綺麗に育つまで数ヶ月待たなければならない

どんな風に育って植物が調和するか。をイメージしながら植える寄せ植えですが思い描くモコモコの寄せ植えになるまでは植物が成長するのを待たなければいけません。数ヶ月待ってやっと大きく育ったもこもこの寄せ植え!しかし、もこもこになったころには季節の変わり目。その寄せ植えはもう終わりをむかえるんです。ピークの美しい期間は以外と短いのです。

 


 

【ギャザリング】

  • 根鉢を崩して小さな花束(ユニット)にして植えるので鉢に対してたくさんの苗を植えることができる
  • 初めから植物を交わらせて植えることができるのでより繊細な表現ができデザインの幅が無限
  • 植え込んだ時からもこもこでまるでフラワーアレンジメントのよう
  • 植えた時から美しく、その後もゆっくり成長し数ヶ月間美しさを保つ
    ・根鉢を崩して小さな花束(ユニット)にして植えるので鉢に対してたくさんの苗を植えることができる

園芸でタブーとされていた「根鉢を崩す」ことをギャザリングは行います。買ってきたポットを鉢に植える際に邪魔だった根鉢を崩すことで、鉢にたくさんの苗を植えることが可能になります。そしてただ根鉢を崩すだけでなく、植物と植物を花束のように組んで植えることにより、より繊細に表現が可能になりました。

  • 初めから植物を交わらせて植えることができるのでより繊細な表現ができデザインの幅が無限です

ふんわりと葉の間からお花が顔を出す。違う植物と重なり隙間をぬってお日様を探す。植物が自然に混じり合う様子をギャザリングでは表現できます。よりナチュラルな表現が可能になりました。

  • 植え込んだ時からもこもこでまるでフラワーアレンジメントのよう

成長してもこもこになるのを待つのではなく、植え込んだ時からこんもり美しい作品に仕上がります。

  • 植えた時から美しく、その後もゆっくり成長し数ヶ月間美しさを保つ

 

文章で表現すると少しわかりにくいですが、ギャザリングの技術により根付きの植物もより繊細な表現が可能になったのです。是非ギャザリングレッスンを実際に受けて体験してみてくださいね。

華もみじのギャザリングレッスンは毎月開催しております。福岡を中心に関西・東京でも定期的に開催しています。レッスンの日程や内容はこちらから

植え込み技術を写真でわかりやすく掲載したギャザリングテクニックブックも1冊あると良いです。何度も見直して、復習するのにピッタリです。

 

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2018.9.7 追記

「育てる園芸」から「魅せる園芸へ」

ギャザリングを教わった事で土や不要な根っこを落とせることを知ることができました。これによって、植物と植物がより近くに合わせることができるようになりました。お隣さんの植物と近くに寄ることができるので細かな表現ができるようになった。これは本当に革命的でした。「土落としていいんだー!こんなに寄せてたくさん植えちゃっていいんだー!」という感動は、私だけでなくギャザリングを初めて体験した方はみんな感じていることだと思います。園芸でタブーとされていた「根鉢を崩すこと」に失敗を繰り返しながらたどり着いた先生はすごい。
根鉢を崩し、余分な根は切って、何本も植えている植物をバラバラにして花束のように組む。これによりより繊細に表現できるようになったのですが、相手は生きてる植物。切り花を自由に生けるのとは違って いろいろと考えなければいけないことがでてきます。

 

ギャザリングで仕上げた寄せ植えはどのくらい持つのか?

繊細に表現できるようになったことで、まるで切り花のフラワーアレンジメントのような表現が可能になりました。花と花の間から細かなリーフがでていたり、小さな器に何ポットも植物を植えることができる。ここで疑問がでてきます。

こんなにたくさん植えちゃって大丈夫なの?育つの?

基本的には育ちます。きちんと植え込みができていれば。ただ、どのくらいの期間生きていくのか。ここが植え方で大きく差が出ます。植え方、植えた人によって「どのくらいの期間持つのか」の定義がかなり変わってきます。これは「どのくらいの期間持てばOKか」と定めることによって、使える植物、選ぶ植物が変わります。

 

◎切り花の根付きバージョン。1週間持てばいいよ。

切り花の花持ちは1週間程度です。それと同じくらい、もしくはもう数日持てばいい、という定義でギャザリングする場合、使えるお花の幅が広がります。外で育てる植物、部屋の中の植物、多肉植物などなどなんでも好きな植物を使って自由に表現できちゃいます。1週間そこら持てばいいわけなので。「育てる」のではなくしばらくの間「飾る」という目的にはぴったりです。例えば開店お祝いとして、展示会などの一定期間の花としてギャザリングを活用するときはどんな植物でも植え込み可能です。

 

◎このままの状態で1ヶ月間楽しみたい。

私が思うに、ギャザリングの花持ちって1ヶ月が妥当かなって思います。もちろん、植え込んだ植物はたった1ヶ月では枯れたりしませんが「この美しい状態を維持し続ける」と考えると1ヶ月が妥当かと。根のついた生きた植物なのでもちろん少しずつ成長するし、一部の植物は成長が早く、一部の植物はゆったり成長するといったように、個々の植物の成長、お花の咲く期間などにばらつきがあるからです。

全体的にもこもこしてきたり、若干弱い子は生存競争で淘汰されていったりします。また、お花がずっと咲き続けるものもあれば、咲いた後ちょっとお休みしてまた咲き出す子もいたり。植えた植物が仲良く同じスピードで成長するわけではなく、ばらつきがあるものなのです。なので、「このままの状態を維持できる期間」は1ヶ月くらいかなと思います。

ただ、私はもう少し、せめて2ヶ月くらいは持ってほしいなと思ってるので、生存競争が行われにくくするように、植物と植物の間に空気感を持って、均等に風が通り、お日様が当たらない子がいないようにふんわり植え込んでいます。

 

◎3ヶ月〜半年楽しむ。育てて楽しみたい。

3ヶ月越えて楽しむように作るにはいくつかコツがあります。植物の個々の性質をよく理解した上で花選びをするのが肝心になってきます。例えば、花期の短い花を忍ばせた後に、後を追って咲き出す植物を一緒に植え込む。宿根草や一年草、リーフ類などを計算しつくして植え込む。
ガーデナーさんはこのように植え込む方も多いかもしれません。ただ、半年近く植物を良い状態に保つにはこまめなメンテナンスも必要だし、そもそも全部をギャザリング技法で植え込む必要もなくなってきます。寄せ植えとしてゆったりめに植え成長させ、一部分をギャザリングで繊細に表現する。こんな植え方で十分ですね。 

ちなみに、私も背の高めの植物や宿根草を多く使う場合にはこの植え方で植えます。1年草をあえていえないことで、花殻摘みという面倒なメンテナンスをはぶきます。全体的にリーフ類が多くなりますが、飲食店さんへのお祝いなどあまり手をかけれない場所への贈り物等にはローメンテで長く楽しめる植え方をします。ただ、使う花材はだいぶ厳選するようにしています。樹木系なんかが強くて向いていますね。

 

 

このように、「ギャザリング技法で作った寄せ植えはどのくらい持つの?」の定義は植える人、組み合わせる植物によって随分違ってきます。長く持つことがいい!人もいれば、飽きちゃうからマメに入れ替えたい人もいる。花束の延長として、1週間持てばいい人もいる。みんなそれぞれです。だからギャザリング技法を使って寄せ植えを作る時には「どのくらい持つ作品に仕上げるのか」ということを用途に応じて設定することで、まずは花選びをどのようにしたらいいのか?という次のステップに続くことができるのです。

 

また追記してみたいとおもいます!お楽しみに!