Bricolage flower ブリコラージュフラワー

寄せ植えギャザリングから華もみじらしい表現スタイルへ “ブリコラージュフラワー”

根っこのついた生きた植物を寄せ集める。ブリコラージュフラワー。
聞いたことのない言葉だとおもいます。それもそのはず、できたてホヤホヤの言葉です。bricolargeとはフランス語で「好きなものを寄せ集めて新しい物をつくる」という意味があります。 「好き」から「新しいものが生まれる」。なんて素敵な言葉なんだろう。

はじめまして。私は福岡県で花屋を営んでおります。アトリエ華もみじの小森妙華です。花屋といっても花束やアレンジメントを作るような花屋ではなく、根っこのついた植物(鉢花)を集めてバスケットに植え込みます。もちろん根のついた生きた植物なので育てることができます。写真のような作品を作ったり、皆さんに植え方を伝えたりしています。まだまだあまり馴染みのない珍しい花屋かもしれませんね。

 

土をほぐし、心がほぐされていく。好きだという気持ちに素直に。

自分が好きなお花とバスケットを選ぶ。鉢花の根と土を手でほぐし、お気に入りのバスケットに寄せ集め、植える。自分の好きな色合いとイメージで作り上げていく。

日常の忙しさから少し離れて、植物を手に取り向き合う時間。きっと花と向き合う時間は自分の”こころ”と向き合う時間なのではないでしょうか。忙しくて、ついつい頑張りすぎて心がギスギスしてしまう時ほど 花に目を向け、手に取り土をほぐす。そうするとだんだん自分の心がほぐれていくような感覚がします。

私が大切にしているのは自分のこころを見つめ、向き合う時間です。

 

 

ブリコラージュフラワーがうまれた経緯

bricolargeとはフランス語で「好きなものを寄せ集めて新しい物をつくる」という意味です。
大切にしたいのは「好き」だという気持ちです。仕事、家事、子育てで何かと忙しい私達は、自分のことを後回しにしてしまいがちです。いつの間にか何が好きかわからなくなったり、仕方ないからやっていたり、好きなことをやってはいけないと想いこんでいたりします。以前の私も、嫌なことを我慢して「自分がやらなきゃ」と一人で背負ってしまっていた時がありました。そういう状態のときは心も身体もしんどい。嫌々やることの身体の重さ、心の辛さから自分がワクワクするようなこと、好きなことに目を向けていこうと思えるようになりました。

華もみじの教室では「やってみたい」「これが好き」という気持ちを大切にしていただいています。すると、教室に参加された皆さんの表情がイキイキと輝き積極的になっていくんです。通いはじめた当初より、どんどん笑顔になっていく方をたくさん見てきました。

完成したお花が美しければいい。見本通りつくれる技術を知りたい。

大事なのはそういうことではない。

自分自身のこころに素直になって、こころをそのまま花に託し、表現できたら。そうすれば植物はその心を受け取ってくれるんです。
凛とした可愛らしい自然な作品として仕上がります。

お花はただそこに咲いているだけで美しい。

誰よりもたくさんの作品を作り続けること、そして誰よりも美しい作品をつくりたい!当初の私はメラメラと燃えていました。でもキレイに作ろうと気持ちを入れすぎるとなんだかぎこちない作品にしあがっていきました。何度もスランプを体験し、「私らしさってなんだろう」と疑問に思う日々。だんだん疲れてしまったんです。皆が欲しいと思う作品、すぐに売れてくれる作品を作らねば・・・ そうやって肩に力が入りすぎちゃっていたんですね。

それで何もかも嫌になった。もういい。
「もう誰にも認められなくてもいい、好きなように作ろう。」そう思って使うお花の量や金額を考えずに、好きな花だけを集めて好きなようにやってみた。なんだかパッとしないけど、大好きな野原のように。草の中に凛と咲いた1輪のお花。そよそよ風になびくしなやかな枝。私が大好きな風景。それを表現したい。

そうして”自分が好き”という気持ちで集めた作品が世界フラワーガーデンショーで金賞を受賞しました。
それでわかったんです。花はわたしのこころなんて全てお見通し。自分からキレイに作ろうなんて思っちゃだめなんだ。花は私のこころの鏡。ありのままに、私らしく素直にやっていいんだ。

それからは「自分の技術で美しい作品にしあげよう」なんて思うのはちょっとおこがましいな、と思うようになりました。だってお花はただそこにあるだけで美しいんだから。あまり触りすぎず、植物と植物がストレスのない空間をとり、まるで野原をそのまま切り取ったように、ちょっと籠に添えさせていただく。そんな気持ちで寄せ集めています。

なので、華もみじの寄せ植えは作り込んだ美しさというよりも、どこか野原をおもわせるような、自然をそのまま感じるような、優しさと癒やし溢れる作風になっています。

色々なやり方があるとおもうけど、私がやりたいのはそんなナチュラルスタイルなんです。

 

ブリコラージュフラワーの元になった大切な技法”ギャザリング”

華もみじの寄せ植えの基本は私の師匠である青木英郎先生が自ら生み出した”ギャザリング”という植え込み技法です。鉢物の植物の土と根を崩し、植物と植物を花束のように植え込み技法で、「根鉢を崩してはいけない」という園芸のタブーから脱却し、新しい植え込み技術を確立されました。ギャザリング技術によって、植物と植物がより寄り添い合う形で、根付きの植物を植え込む表現の幅がひろがりました。
その技術を元に華もみじらしい表現方法として見た目の美しさだけにとらわれず、心を華やかに癒してくれる気持ちを盛り込んだ「ブリコラージュフラワー」が生まれました。土に触れて心がワクワクする。このなんともいえない幸福感と感動をとにかくたくさんの人に知ってもらいたい。そんな想いでいます。

 

華もみじには私が好きなもので溢れています

店頭には私が好きな植物、器、雑貨、を揃えています。また、作る作品も私が好きな花で好きなように作った作品だけを販売しています。私が好きなものだらけなのですが、それ素敵!と共感してくれる方が集まるってくれればいいな、という気持ちです。売れそうだから、要望があるから揃える、ではなく、「私がいいと思ったものを、私が好きなものを自信をもってすすめる」それだけです。

 

物語ははじまったばかり

毎日が試行錯誤。今日の私にできる精一杯で生きています。いつのまにか私も「先生」なんて言われるようになったけど、私は今も皆さんと同じ気持ちで日々もっと素敵な作品が表現できるように研究しつづけています。たぶん、ずっとそうし続けるのだとおもうけれども。常に変化しつづける私でありたい。そして華もみじの理念である「華やかな心を育み、未来へ紡ぐ」という気持ちをもっともっと 私達自身が感じ、そして伝えていきたいと思います。変わらない華もみじ、変わっていく華もみじ。どちらも楽しんで見守っていただけたら嬉しいです。

 

 

-追記

ブリコラージュフラワーという言葉のヒントをくれたのは、徳島から毎月レッスンを受けにきてくれている大滝さんです。自ら”ブリコルール”という言葉で活動されていて、大滝さんの”好き”が溢れる素敵な作品を作られています。素敵な言葉のヒントをありがとうございました。

そして、ブリコラージュフラワーという言葉に決まるまでの間、たくさんの生徒さんや友人からこんな名前はどう?というヒントをたくさんいただきました。皆さんが考えてくれた言葉の中には、しっかりと華もみじが大切にしている想いと理念が盛り込まれていました。皆さんありがとうございます。
これからも華もみじから心が華やかになる発信をし続けていきたいとおもいます。これからも皆さま、応援してください。そして華もみじに遊びにきてください♪