ハナモミジ

ハナモミジ

【コラム】二十四節気と花のある暮らし「夏至」

先日43回目の誕生日を迎えました。そろそろ人生の折り返しだなと感じることも多く、やりたいことをもう一度改めて考えてみたり、これからの人生どんな風に過ごしていきたいかを再確認して本来自分がどうしたかったのかを改めて問い直してみています。幸いにして毎年、梅雨前後の私の身体は停滞気味で、いつものように忙しく動き回ることができないので思考を整理する良い機会になります。

自分が何を喜びとするか改めて考える中、自分の歴史を辿ってみると幼い頃からずっと好きでいつも目にしていたものは植物でした。いつもそこには植物があり、触れて見て楽しんでいる自分の姿ばかり。ままごととしてリアルに野菜の代わりに使ったり、植物を素材として組み合わせ、自分の表現として遊ぶことが大好きでした。

食いしん坊でもあった私は、食べられる植物を見つけるのも大好きで塀を伝って柿やびわ、グミ、金柑などの場所をたくさん知っていて、人のお庭の敷地に入り込んでお猿さんのように食べていました。また、おばあちゃんからは野に生えるセリやツクシ、よもぎの場所を教えてもらい一緒に採りに出かけ美味しい料理にしてもらいました。

幼い頃から今まで覚えているワクワクする記憶の中にはいつも植物があります。そして植物をそのまま見て楽しむだけでなく、摘んであしらったり、葉っぱや枝を組み合わせて飾ってみたり、料理して盛り付けをしたりと素材としてクリエーションすることを好んでいるようです。 幼い頃から自然に好んでやってきたことを今仕事にしているのがよくわかります。 私にとって植物は豊かな暮らしを創造するための素材であり、自分の心をほぐしてくれる材料。寄せ植えとして表現することもあれば、ガーデンの花を束ねてお気に入りの花瓶にあしらうことも好き。採れたての野菜を使って美味しそうに仕上げることも好き。部屋の空間を植物でバランスをとり心地よくするのも大好きなのです。むしろ、そうやって植物で表現することができないと途端に自分のバランスが崩れるので、植物そのものが“私”なんだなと知ることができました。

梅雨のゆったりと時間が流れる季節に、自分の喜びについて是非問うてみてください。そこに、自分のありのままの姿を見つけることができるかも。


小森妙華

2023.06.26

小森 妙華 komori myoka


アトリエ華もみじ代表【好きな食べ物】 餃子とビール【趣味】料理・写真・畑
top